2024メール碁会通信(50)

2024.  12. 14

「王座戦」井山が防衛 タイトル通算獲得数 歴代最多に  清永 忠

七大タイトルの1つ「王座戦」五番勝負で、井山裕太三冠(35)が挑戦者の芝野虎丸九段(25)に勝ちタイトルを防衛すると共に4連覇を果たした。これで井山三冠はタイトルの通算獲得数が「77」となり、趙治勲名誉名人(68)が持つ記録を更新し、単独で歴代最多になった。

「王座戦」の五番勝負は、タイトルを持つ井山三冠が挑戦者の芝野九段に対しここまで2勝1敗で、防衛まであと1勝としていた。

対局は神奈川県秦野市で行われ、対局では先手で黒番の井山三冠が序盤からリードを広げ優勢に進めた。

棋譜は添付ファイルにしてあります。

タイトル通算獲得数77 歴代最多

井山三冠はこれでタイトルの通算獲得数が「77」となり、趙名誉名人が持つ記録を更新して単独で歴代最多となった。

 

名誉王座の資格も 名誉称号も歴代最多の5つ目

「王座」のタイトルを通算10期獲得し、史上2人目となる「名誉王座」の資格を獲得した。同じタイトルを一定の回数獲得した棋士に与えられる「名誉称号」のうち、井山三冠は「棋聖」「天元」「本因坊」「碁聖」の資格をすでに得ていて「名誉王座」は5つ目となり、歴代の棋士の中で最多となっている。

芝野九段「内容がよいものではなく残念」

一方、敗れた芝野九段は「今回の王座戦はきょうの対局も含めて内容がよいものではなく残念だ」と話していた。

 

趙名誉名人「碁打ち冥利に尽きる」

趙名誉名人のコメント。「井山さんに僕の記録を追い超されるたび原稿を頼まれます。腹が立つやら、怒りで胸は張り裂けそうです。この怒り、原稿用紙のマス目に埋めてやる!瞑想三日三晩。不思議なことに怒りより感謝しか思い浮かびません。井山さんに並ばれ、追いつかれ、背中を見られるのは趙治勲碁打ち冥利に尽きます。井山さんいつまでも美しく、強く、輝いて、俺たち碁打ちに感動と驚きをください。これですべての記録を破られたので最後の言葉になりました。遙か彼方に行ってしまった井山裕太さんの背中にありがとう」としている。

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