2021メール碁会通信(39)

 2021.  10.  2

               この号のロゴは武田秀夫さんの水彩画「静物」です。

十段戦本戦に女流2名進出     清永 忠

「大和ハウス杯 第60期十段戦」(産経新聞社主催)の最終予選決勝が9月23日、日本棋院で行われ、藤沢里菜女流本因坊(23)=五段=が一力遼天元(24)を破り、20人で争う本戦トーナメント進出を決めた。今期十段戦では、すでに上野愛咲美女流棋聖(19)が本戦入りを果たしている。藤沢女流本因坊、上野女流棋聖ともに、女性棋士として初めて本戦に進んだ第43期(平成16年)の小林泉美七段以来となる快挙だ。本戦で4~5連勝すれば、許家元十段との五番勝負に挑むことができる。

終局後、藤沢女流本因坊は、「(一力が)投了されたときは、何が起こったんだろうと…。勝つことができ、ビックリしています」と興奮ぎみ。「自信になりました。本戦ではノビノビと打ちたい」と話した。

この日対局した一力天元は、七大タイトル戦への登場が常連の強豪。両者は令和元年に名人戦リーグ入りをかけた最終予選決勝で対局し、一力天元が勝利している。藤沢女流本因坊は対一力4戦目で初勝利。藤沢女流本因坊は昨年、30歳以下・七段以下による若鯉戦で優勝している。女性が男女混合棋戦を制するのは初快挙だった。

 七大タイトル戦の予選を勝ち抜いた女性棋士は過去に11人おり、本戦で勝利したのは第45期天元戦(32人)の藤沢女流本因坊だけ。棋譜は添付ファイルにしてあります。

日本メール碁会日本メール碁会日本メール碁会日本メール碁会日本メール碁会