2021メール碁会通信(22)
2021. 6. 6
下島陽平に問う上野愛咲美四段の素顔 清永 忠
4月に開講した「取れると楽しい!上野愛咲美のハンマーパンチ」で司会を務める下島陽平八段に上野愛咲美四段の素顔を聞いてみた。
スーパー女流棋士、上野愛咲美四段。盤上狭しと躍動し、時に豪快、また時には華麗に、観る者をいつも引き付け魅了する。パワフルでありながら繊細なテクニックを併せ持ち、さらには天真爛漫な人柄、見ているだけでワクワクさせてくれる棋士、上野愛咲美に近づくにはどうしたら?
4月号より愛咲美先生のアシスタントを務めさせていただく下島陽平と申します。力不足ではあるが、どうか温かく見守っていただきたい。4、5月号は、『上野愛咲美研究会』。愛咲美先生のように魅力ある碁を打てるようになるために、知られざる素顔に迫り考え方や日常などをマネしてみてはどうかというものである。あんなふうに強くなり、そして楽しみたい。そう思い、たくさんの質問をぶつけてみた。まず、自分の性格の、最大の特徴を教えてくださいと問うてみた。
『いろいろすぐ忘れるところです』
なるほど、すぐに忘れたら引きずらずに、いつも新鮮な気持ちで臨めそうだ。よし。歯ブラシ、リモコン、メガネ、財布、ついでに定石、全部忘れてやる。ん? そういうことではないのか…
そもそも愛咲美先生、 「忘れる」と答えたことを忘れているかもしれない。 そうだ。こんなことも言っていた。
『この対局は前に一度負けていて、何かの要因でもう一度打てることになった。そう思うと手が伸びて楽しく打てます』
これは斬新な発想! なるほど、そう思い込むことができたら確かに伸び伸び打てそうな気がする。これは感動した! 少しずつでもそう思うようにしてみよう。ちなみにその考えは忘れないですか? と聞いてみると100万ドルの笑顔で、『あ、忘れます』
変幻自在である。
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