2021メール碁会通信(20)

 2021.  5. 22

 土田氏が衆院選挙に立候補名乗りへ    清永 忠

次期衆議院選挙で岐阜1区に、元囲碁棋士の土田正光氏が無所属で出馬することを表明した。土田氏は岐阜市出身で76歳。旧明郷中を卒業。1957年に日本棋院の院生、79年に九段、2005年に引退した。2019年に県議選(岐阜市選挙区)に出馬したが落選。

土田正光さん:「政治不信を解消、投票率を上げる。政治家の魂が政治家らしくい。だから政策が全部後手後手です。碁で言うと。私は40手手先 の政策を実行したい」と抱負を語る。
 岐阜1区には、自民党の現職・野田聖子さん(60)の出馬が見込まれているほか、立憲民主党の新人・川本慧佑さん(29)と共産党の新人・山越徹さん(51)が既に立候補を表明している。

 「近畿大学」の単位のとれる囲碁講座とは   清永 忠

囲碁は、社会人になる前の学生にも大きな示唆を与え、学べる効用があり、東京大学をはじめ多くの大学で、単位の取れる課目として「囲碁」が採用されている。近畿大学では、スポーツをやる学生に頭を使って競技をして欲しいと、2013年から採用され、阪神・佐藤選手や巨人・畠選手らが受講。本業に大いに役立っているという。その様子と成果を、講師の囲碁棋士・古家正大四段には語る。近畿大学では世耕弘成氏が学長のとき、運動部の学生には頭を使ってスポーツをして欲しい、また囲碁で学ぶ経営科学入門の講座が2013年から開講されている。

その担当が日本棋院四段の古家正大さんだった。「経営科学」と銘打っているが、内容は碁のルールを覚え、碁を打てるようになるという楽しいもの。半年の受講でほとんど全員が正式な19路盤で打てるようになるという。1クラス40人で週に5コマ。年間200人以上が碁を趣味にできるほど上達しているというから大変なものだ。

「スポーツをやっている人は自然に礼儀正しい。囲碁も『礼に始まり礼に終わる』。

共通点も多く、『囲碁もスポーツですね』といってくる学生も1人や2人ではありません」と古家四段。「取ろう取ろうは取られのもと」「相手にも与えよ」など、戦略が実生活でも大いに役立つ示唆がある。プロ野球巨人にドラフト2位で入団した畠世周投手は、なかでも出世頭だという。古家四段「畠くんは強いですよ。半年で5級くらいまでなりましたからね。とてもはまって『野球部の寮に碁盤と碁石貸して下さい』といって、後輩達に教えていました。野球部では碁が流行する伝統ができています。なので初心者が受講するのに、野球部の子たちは入ってきた時点で強かったことも。楽天の小深田大翔くん(ドラフト1位)、オリックスの村西良太くん(ドラフト3位)もけっこう強かった。最近では阪神の佐藤輝明くん(ドラフト1位ルーキー)も受講していました」
古家四段のモットーは「自分で気づくことを大切に」だ。「囲碁は気づきのゲームだと思うのです。自分で考えて気づかせる、ということを大事にしています。彼らの年代で、全く知らないことを始める経験は貴重です。囲碁は絶対、失敗するゲームでもあります。失敗しても腐らず、その経験を学びに変えていく。スポーツに通ずるものが大きいと思います。人生においても応用して生かしていって欲しいと思っています」

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