2021メール碁会通信(41)
2021. 10. 16
日野初段がプロデビュー 清永 忠
日本棋院東京本院の夏季採用枠で、9月1日付でプロデビューした日野勝太初段(16)が 5日、東京・市ケ谷の同院で記者会見に応じた。日野初段は1995年2月生まれ、千葉県印西市出身で、5歳のころ、父の影響で囲碁を覚えたという。14年にプロを目指し、 15年1月からプロ棋士養成機関である「院生」として勉強した。一昨年7月に亡くなった故高林拓二七段の最後の弟子で、かつ「洪道場」の塾生でもあった。
道場主の洪清泉氏の談話では、ある日先生が道場にいらして「洪君、ひろ(小池プロ)と勝太を頼む」と仰ってすごく恐縮した思いがあります。先生が高齢になり指導が大変になったとは聞いてはいましたが、まさか私に頼むとは思いもしませんでした。先生との約束を果たし安堵しました。先生も喜んでくださると思います。」
高林師について日野は「師匠と1000局以上対戦しました。仕掛けられた戦いを凌ぐという囲碁が多かったです」。バランス重視の棋風はここで磨かれた。
「師匠の前でプロになって恩返ししたかった。プロになれて安心しました。」とも話した。同じ高林門下の兄弟子には13年に新人王戦を制した富士田明彦七段(29)や許家元十段(23)がいる。憧れは許十段。「人工知能(AI)を使った研究量が凄い。そこに影響を受けました」という。目指すは世界で活躍できる棋士。この他、「3大タイトル(棋聖・名人・本因坊)の挑戦者決定リーグに在籍し、タイトルも取りたい」と張り切る。7日には第78期本因坊戦予選C、菅野尚美三段(56)との初手合がある。頂点を狙うための新たなステージが始まる。
日本メール碁会日本メール碁会日本メール碁会日本メール碁会日本メール碁会